綿帽子の手帖 ~別館~

頼む!頼むから槇原敬之のこの神曲たちを聴いてくれっ!!

#155 理由

先日、職場で患者さんのカルテを書いている際に、
「「空をつかむ」っていう表現って日本語正しかったっけ?」と何気なく聞いたら
その聞いていた後輩が「何かマッキーさんが表現しそうな言葉ですね」なんて言うんです。
 
私的には「???」だったんですが、
その後輩のマキハラ先生に対するイメージはそんな感じらしいです(どんな感じよ●)
ちなみにその後輩が
「今までたんぽぽ毛さんが聞いて分からなかったタイトルってありますか?」
と、良きパスを投げてきたので考えたんです。
 
 
え???
これまでのマキハラ先生の曲タイトルで分からない日本語及び英語…
 
 
もう、宜候 と Witch hazel くらいなんですけど、他にありますかね?
宜候は船舶用語で、Witch~に関しては化粧品からの由来ですもんねぇ?
曲タイトルも一番最初に目にする重要な一部ですけども、
それでも歌詞同様分かりやすいものを使ってるということになりますか?
まぁ、その時に上記2曲を軽く説明しましたが、
もれなく「宜候」の説明でうるっときてしまった私にチベスナ顔の後輩、までがセットです。爆
 
マキハラ先生の曲達というのは、
タイトルも歌詞も非常に日常的な言葉を使用していることが多いのが特徴の一つですよね。
何ら難しいことは言っていないはずなのに、
そこから広がる世界観が宇宙規模でとんでもないことと、
難しいことは言っていないはずなのに、どんでもなく深かったり考えさせられたりしますよね…
マニアはそれを「.......神っ!!」と呼ぶのですがね●
 
 
本日の「槇原敬之のこの曲を聴いてくれ」も、まさにそんな感じの1曲。
155曲まできましたね、、、
全曲紹介まではまだまだ程遠い道のりではありますが、コツコツといきたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
『理由』
 作詞作曲編曲:槇原敬之
 
 
2016年8月24日に発売された47枚目のシングル曲です。
その後同年12月14日発売の21枚目のアルバム「Believer」にも収録されています。
 
テレビ朝日系列ドラマ「はじめまして、愛しています。」の主題歌になっていました。
ドラマ自体は、特別養子縁組をテーマにした割と重めの内容でした。
ドラマ内でマキハラ先生の声が聴こえてくると何だか安心するというか…
尾野真千子さんや江口洋介さんが出演しておりました。
 
ただ、後ほど歌詞を引用させていただきますが…
この「理由」の歌詞がね…深いのよ、深い。
 
 
本日冒頭にも書きましたが、
「別に難しい言葉を使っている歌詞ではないのに…」
 
 
 
全体的に 抽象的 な表現なんですよね。
 
 
 
これ、、、ホントマキハラ先生策士だな、と思いますよ。
あれだけ日常のキリトリを繊細に表現できる天才が、敢えてこのような抽象的な表現をする意味。
 
どうでしょうか?
「僕が一番欲しかったもの」等から繋がっているような気もするんですよね。
この「僕が一番欲しかったもの」も圧倒的神曲ですが、
使っている言葉は全く難しくないのに何となく歌詞は抽象的でハッキリしなくて
最後の最後で「僕が一番欲しかったもの」が判明するんですよね。
今回の「理由」に関しても、少し似たような流れではあるんですよね。
 
 
いやホントにさ。
どういうつもりというかさ。
聴き手にどんな魔法かけちゃってくれてんの?状態ですよね。
 
 
ただ、マキハラ先生の中には確固たる芯の部分が存在するから、
それを敢えて表面に出さずに大切に大切に歌っている感じがするんですよね。
 
 
うん…だからさ、結局何が言いたいの?
 
 
って、聴いている方としては思っちゃうんですけども、
少しずつ皮を剥いで剥いで、最後の最後でその本当の芯の部分を「ホラこれだよー」的な感じで見せてくる。
いや、ただ単に私の読解力が残念なのでは?ということなのかもしれませんけどもね。
 
なので、日常の情景が目を閉じればすぐに浮かんでくる、、、
というような叙述能力が神がかっている曲ではなく、
すごく深く大切なことを日常的な言葉で綴るけど、敢えて抽象的で分かりにくい曲。
 
 
というように、私は捉えているのですが、どうでしょうかね?(異論反論受け付けます●爆)
 
 
ということで、さっそく歌詞にいきたいのですが…
 
その前にこれはマニアとしてはやっておかねばならないことがあるのです。
この「理由」ですが、シングル曲です。
 
 
 
さぁ!お手持ちのCDを手元に準備しましょう!!
 
 
題して、
 
 
「理由のジャケット!好きな槇原敬之BEST5-----!!!」(アホ●)
 
 
 
え?これやっとかなきゃですよね?
マニアにとっちゃ重要ですよ。
というか、ここで少しおちゃらけとかないと、今日の歌詞は重いんよ…(涙)
 
 
ということで、非マキハラ派の人々にとっては
「一体ナニゴトだ?!」と思われてしまうでしょうけども。
この「理由」のジャケットが槇原敬之百面相的な感じで、
9分割されておりまして、何と9種類の槇原敬之が楽しめる仕様となっております(最高ですね)
 
その9種類の中で私が好きなマキハラ先生のBEST5をこれから発表します。
(なので、ここから数行は単なるオタクの性癖丸出し状態なので飛ばしてもらって結構です●爆)
 
 
 
 
5位 下段右側のちょっと照れたような槇原敬之 (こういう顔大好き)
4位 中段真ん中の斜め後ろ45°から見た槇原敬之 (スーツの身頃含めて最高です)
3位 上段右側のお手本笑顔の槇原敬之(王道は最強なんです)
2位 下段真ん中の「えーとぉ」って感じのあざと槇原敬之港区女子でしょうかね?可愛いがすぎるっ)
 
1位 上段左側のまさに「がはは」と笑う槇原敬之
(もう何も言うことはないぞ私はマキハラ先生のガハハ笑顔が大好きなんだこれはもう譲れない●はい最高)
 
 
 
 
・・・。
 
 
以上です!!笑
 
 
どうですか?だいたいマニアの皆さん、被ってくるような気がしますけどねぇ。
マジ顔 槇原敬之 も思わず効果音「キリッ」って入りそうですけど、ランク外でした。
 
 
 
 
ということで、いつものように歌詞を引用させていただきます(急旋回するやーつ●)
 
 
 
 
 
 
誰かの幸せが自分の 幸せなんだと思って
追い求めていたものなのに 諦めそうになるなんて
何かを信じていく事は 容易い事じゃなかった
僕が思うよりもずっとずっと 努力が必要なんだ
 
そう分かったあとでもまだ 諦めきれないのは
 
自分で好きになれる 自分でいられるのは
誇りを持てるような 自分でいられるのは
正しい心であろうと 何かを信じながら
頑張ってる時だけ その時だけだから
 
 
自分を信じて頑張る 勝つと信じて向かっていく
愛するあなたを信じてる 神様を信じてる
それは全てそこにあるかも 分からないようなものばかり
僕が思うよりも信じる事は 努力が必要なんだ
 
それでも僕たちがまだ 諦められないのは
 
自分で好きになれる 自分でいられるのは
誇りを持てるような 自分でいられるのは
正しい心であろうと 何かを信じながら
頑張ってる時だけ その時だけだから
 
 
 
 
それでも僕たちがまだ 諦めきれないのは
 
自分で好きになれる 自分でいられるのは
誇りを持てるような 自分でいられるのは
正しい心であろうと 何かを信じながら
頑張ってる時だけ その時だけだから
 
これがたぶんきっと その理由だ
 
 
 
 
 
いつものように●全歌詞引用させていただいております。
サビ部分は1/2/大サビいずれも同様の歌詞で繰り返されています。
 
それだけマキハラ先生の想いも強いのかな?なんて感じますよね…
 
 
 
どうですか?抽象的ですよね?
情景設定的なものは難しい感じの歌詞ですよね?
 
 
 
要するに、タイトル「理由」からもあるように、
この曲の主人公僕は「理由」を探しているんですよね?
そして、歌詞上に頻回に登場する「信じる」という言葉。
 
 
このあたりがこの曲のキーポイントとなってきていますよね。
 
そして、注目すべきは人称の使い方。
 
この曲には「僕」は登場しますが「君」という表現は登場せずに「あなた」。
そして「僕」と表現しながらも「自分」という言葉に置き換えていることと、
「僕たち」という複数表現に変化していくことなんですよね。
 
 
 
この歌の主人公僕がずっと信じていたこと…
 
誰かの幸せが自分の幸せなんだと思って 
追い求めていたもの
 
このあたりはモロ「僕が一番欲しかったもの」イズムを継承していますよね?
 
自分の幸せ=誰かの幸せ
 
自分のことよりも、誰かを幸せにすることで自分自身が幸せになる、
っていう聖人君子的な考え。
ホントこのあたりは「僕が一番欲しかったもの」の大サビで歌われていますよね。
 
主人公僕がずっと探し求めていたもの…
 
「僕のあげたものでたくさんの人が幸せそうに笑っていて
 それを見たときの気持ちが僕の探していたものだとわかった」(僕が一番欲しかったもの)
 
 
そう信じていたけれど、何かのキッカケがありそれを「諦めそうになっている」、
ところからこの歌は始まります。
そのように思い続けることはすごくすごく努力が必要なことだった、と僕は思っていると。
 
 
いや、そりゃそうですよね。
誰だってまずは自分自身のことで精いっぱいになってしまうのが常です。
結果的に自分のしたことで、他人が喜んでくれて、という状況はありそうですけども。
そのような信念の元、人のために考えられる人ってなかなかいないと思います。
 
でも、主人公僕はそれでも「誰かのための幸せが自分の幸せ」だと信じたいのですよね。
 
それが1コーラス部で歌われております。
 
そこからのサビです。
先ほども書きましたが、このサビ歌詞は全編通して同様に繰り返されます。
 
 
自分で好きになれる 自分でいられるのは
誇りを持てるような 自分でいられるのは
正しい心であろうと 何かを信じながら
頑張ってる時だけ その時だけだから
 
 
誰かのための幸せを自分の幸せと信じる心である時というのは、
 
もちろん、
 
自分自身を好きな自分
そんな自分に誇りを持って、常に正しい心であろうとする
 
それが「信じる」ことにも繋がるし、
そうやって信じて頑張っている自分自身のことが「好き」ということなんですね?
 
 
もうこのあたり、別に難しい言葉でもないし文法的に難しい言い回しでもないし、
でも何でこんなに分かりづらい???そして何か深い???
 
 
全てのことを知っている人が、
相手も知っているものだと思う時って結構意を含みながら無意識に省略して話したりする場合がありますよね。
まさにそんな感じなんです私にとっては…
 
言ってることは分かる、うん。
この歌詞の言葉の意味は分かる。
でも、歌の真意というか歌詞に含まれている僕の想いが難しすぎる…
 
 
と、思いませんか?
なので、私的な解釈としては、
 
 
誰かのための幸せが自分の幸せであると信じてこれまでやってきたけど
それが何となくブレブレになってきている自分もいて
でもやっぱりそう信じたいから、それにはまずは
自分自身を好きになって、正しい心であろうと誇りを持ちながら生きていくことが大切
そうやって信じて頑張っている時の自分がやっぱり好きなんだ
 
 
という要約になります。
当たらずとも遠からず的な感じだと思いたいのと、
逆に私が難しく考えすぎているのかもしれないですしね…(色々な意見を聞きたい感じ)
 
 
 
そして、そこから2コーラスへ繋がる流れ。
 
 
自分を信じて頑張ること
→愛するあなたを信じるそして神様を信じている
 
 
 
でもそれは「全てそこにあるかもわからないようなものばかり」であるということ
 
もうこの部分はめちゃくちゃ槇原敬之ですよねっ!!
 
 
そうなんです、何で諦めそうになってしまうのか…
それは直接目に見えないものだったりするからなんですよね?きっと。
確証できるものではない人の心と同じですよね、きっと。
 
確実に目に見えて「はい、ここにありますよ」なんていうものだったらそれをただ見て信じられるかもしれない。
でも、人の心(この場合は ”愛するあなた” のこと)って目に見えないから…
でも、「あなた」は存在はしているし心は直接見えないけれど確かにそこにあるものではある。
神様だってそうですよね。
もしかしたら人々が創り上げた偶像かもしれない。
でも、”信じるもの”に値する価値のものとされていたりするわけですよね?
 
 
目に見えないものを信じる心、がいかに大切なのか…
 
 
マキハラ先生はこれまで脈々と歌い続けているわけなんですよね。
なので、結局この曲だって根幹的な部分はそこに答えがありそうなんですよね…
 
 
そして、
僕が思うよりも信じる事は努力が必要なんだ と歌詞は続きます。
 
 
 
そしてここでBメロでは「僕」→「僕たち」に変わります。
 
 
そこからまた2コーラスサビ→大サビと続いて…
 
 
最後の最後で、
 
 
これがたぶんきっと その理由だ
 
 
で、終了します。
ここ、本当に難しいですよね。
 
 
 
最後の最後で「その理由だ!」ってきましたけど…
 
 
 
 
え?どれどれ?どれですかマキハラ先生?って一瞬思うんですよね。
(うん、私きっとアホの子なんだと思うわ●)
 
 
つまり、1コーラス/2コーラス/大サビでずっと歌われていた
 
 
「諦めきれなかったり、諦められない理由」ということですよね?
 
 
誰かの幸せが自分の幸せだと信じること、
自分自身を信じること、愛する人と信じること、神様を信じること
 
 
それら全ては僕が思うよりもずっとずっと難しくて努力が必要だということ。
 
 
でもやっぱり「信じる」ことを諦められない理由。。。
 
何かを「信じて」頑張っている時だけ、
自分で自分を好きになれたり、誇りを持てたり、正しい心であろうとすることができる
 
 
つまり→→→それが「誰かのための幸せ」に繋がっていく、ということなんですよね。
 
 
すごく、堂々巡りのような歌詞のようで、
言いたいことはもう強固なものなんですもんね?
 
 
 
双方向に矢印が伸びている感じですよね。
結局はどちら向きが無くなっても成立しないことではあるんですよね。
 
 
全体的に、自分自身を奮い立たせるような応援歌的位置付けの曲ではありますよね。
でも結果的には「これが理由だ!」と最後言っているようで、
実は結論的なものは出ていないような気もするので、
歌詞たちがずっとぐるぐる廻り廻っていく印象も受けます。
 
いや…難しいっ!!教えてマキハラ先生!!爆
 
 
 
あとは、シングル曲なのでMVが存在します。
このMVも非常んい特徴的というか、
 
心理学的分野で有名なロールシャッハテストというものがありますが、
私はこのMVを初めて観た時はそれを思い出しました。
 
あの「パプリカ」とかのMVも同じ方が製作されているようなので、
似たようなテイストではあるんですけどね…
 
どんどん絵が変化していく様と、
何かハッキリしない、観る人によっては同じものを観ていても
全く感じ方が異なるような印象のMVで非常に興味深く惹き付けられますので、
ぜひとも非マキハラ派の人々も観て聴いていただき、何かを感じ取ってもらえれば、と思います。
 
 
 
 
いやーーーー、今回過去155曲の中で5本の指に入るくらい解釈難しかったです。
 
 
いつも書いてますが、
単なる一マニアの一つの意見ですので、マキハラ先生の真意の程は分かりません。
こういう考えもあるんだな、程度にとどめてもらえればと思います。
 
 
何だかんだ言って、私も結局は生煮え的な感じですので…泣
 
 
 
あ、最後に(最後かい●)
メロディ、めちゃくちゃカッコいいですっ!!
理由

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